研究者の国際移動は、科学の中心を変えるのか?
今回取り上げたいのは、研究者の国際移動に関するニュースです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE156S40V11C25A2000000/
国際研究者データベース「ORCID」の分析によると、2025年1〜8月に国境を越えて移動した研究者のうち、米国からの流出シェアは11%に上昇し、流入シェアは15%に低下しました。欧州やカナダ、韓国などへの移動が増えていると報じられています。
米国は長年、世界中の優秀な研究者を引き寄せることで科学大国としての地位を築いてきました。大学、企業、研究費の規模だけでなく、「世界の頭脳が集まる場所」であることがイノベーションの源泉になってきました。
しかし近年、移民政策や研究費政策、大学への政治的圧力などの影響もあり、研究者の流れに変化が生じ始めていると指摘されています。欧州は研究者誘致プログラムを拡充し、日本も海外研究者の受け入れを進める政策を打ち出しています。
科学技術の競争は、研究費や設備だけで決まるものではありません。
どこに研究者が集まり、どこで研究を行うのかという「人材の流れ」そのものが、イノベーションの地理を形づくります。
もし研究者の移動の潮流が変わるとすれば、それは単なる人材移動ではなく、科学の中心がどこにあるのかという構造そのものの変化を意味するのかもしれません。
皆さんは、この変化をどのように感じますか。